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更新日:2022/2/11

Vine Linux 2.5 インストール for NEC 98-NX

この文書はVine Linux 2.5 CRをNEC 98-NX Valuestar VS26Dにインストールする方法を紹介したものです。特に問題となった点のみを記載しています。

作成日 時期不詳(2003年頃)


はじまり

Vine Linux 2.5はKernel 2.4.18(2.2.20も使用可能)で,USBは特に設定をしなくても使用可能です。しかしこの機種(VS26D)では,デフォルトでBIOSの「USBレガシー機能」がオンになっていて,インストーラのUSBサポートとコンフリクトを起こしてインストールできません。具体的には,「USBレガシー機能」をオンにしたまま,普通にCDからのインストールを開始すると「Kswapd ...」が表示されたところで止まってしまいます。

「USBレガシー機能」をオフにする

そこで「USBレガシー機能」をオフにすると,キーボード入力が全くできなくなります。約1分程度待っていると,テキストモードでのインストールが自動的に始まります。今度は,「Kswapd ...」では止まらなくなりますが,キーボード入力ができないためやはりインストールが続行できなくなります。

つぎに「USBレガシー機能」をオフにしたまま,付属のフロッピーディスクで起動した場合は,自動的にテキストモードでのインストールとなりますが,キーボード入力ができないためインストールが続行できなくなります。

一方,「USBレガシー機能」をオフにしたまま,CDから起動した場合は,自動的にマウスの検索が行われますが本体付属のPS/2マウスは認識されていないとの英語のメッセージが表示されますが,キーボード入力ができないためインストールが続行できなくなります。

USBマウスを接続

マウスが認識されない問題に対しては,別売されている一般的なUSBマウスをUSBポートに差し込むことによって解決できました。マウスは正常に認識され,X Window Systemが起動します。

GUIインストーラでは,本体付属のPS/2マウスでもUSBマウスでも使用できます。でもキーボード入力ができないままなので,rootおよび一般ユーザのパスワード設定などができません。

Vine Linux 2.1.5からのアップグレード

そのため,結局Vine Linux 2.1.5 FTPを予めインストールしておいてアップグレードする形にしました。これなら全くキーボードを使わないで,インストールが続行できます。ただし設定の変更はあまりできませんが,自動的にX Windowが起動する設定にしておきました。

Vine Linux 2.5インストール(アップグレード)終了後,起動してみるとX Windowが起動しなかったのでキーボードをさわってみると,やはりキーボード入力ができません。そこで他のコンピュータからTelnetでのログインを試したところ,ログインができました。

他のコンピュータからX Windowの設定

コンソールで”setup”と入力して,X Windowの設定を行った後,再起動すると今度はX Windowが起動しました。キーボード入力も可能で,普通にログインできるようになりました。

商用版(CR)のサポートはどの程度?

Vine Linux 2.5 CR(商用版)ということで,一応Vine Linuxのサポートセンターにもメールを送ってみましたが,「Vine LinuxはPC/AT互換機用として開発されているため,NX規格のマシンでは正常動作しない可能性があります。」という簡単な返事でした。

私の方で提案した「USBマウスを使用するとインストールできますか?」に対しては,「USBマウスを本体に直結してお試しください。」とサポートセンター側では確認していない模様です。

Linuxということで自己責任の部分も多いのは確かですが,何か素っ気ないような印象を受けました。他のディストリビューションでもこんなものなのでしょう。


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