更新日:2022/2/3
推計学−M4 春休みレポート(2001)
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参考までに推計学の春休みレポートを載せておきます。
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作成日 2001年 3月 29日(木)
問題1:ノンパラメトリックの多重比較
Dunnの全順位法による多重比較を行う。
Kruskal-Wallis検定で用いるそれぞれの薬剤の順位平均Riと順位分散VHを求めるために,全標本を一緒にした順位を小さい方からつける。
全標本の順位をつける前に,各群内での順位をつける。
順位 |
1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
7 |
8 |
9 |
A |
22.2 |
25.3 |
273. |
35.0 |
42.4 |
43.6 |
48.4 |
51.7 |
56.8 |
B |
15.9 |
22.2 |
37.4 |
38.9 |
43.2 |
52.4 |
59.4 |
|
|
C |
7.5 |
9.7 |
15.6 |
16.0 |
18.3 |
21.7 |
29.5 |
|
|
この表から全標本の順位をつける。
順位 |
1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
7 |
8.5 |
データ |
7.5 |
9.7 |
15.6 |
15.9 |
16.0 |
18.3 |
21.7 |
22.2
22.2 |
種類 |
C |
C |
C |
B |
C |
C |
C |
A, B |
|
10 |
11 |
12 |
13 |
14 |
15 |
16 |
17 |
25.3 |
27.3 |
29.5 |
35.0 |
37.4 |
38.9 |
42.4 |
43.2 |
A |
A |
C |
A |
B |
B |
A |
B |
18 |
19 |
20 |
21 |
22 |
23 |
|
43.6 |
48.4 |
51.7 |
52.4 |
56.8 |
59.4 |
A |
A |
A |
B |
A |
B |
各群の順位平均を求める。
順位の分散を求める。
薬剤AとB,BとC,CとAの比較について統計量を求める。
有意性の判定を行う。
処理数3のとき,Bonferroniの不等式により調整したTukey型多重比較の棄却限界は,有意水準10%のとき2.128,5%のとき2.394, 1%のとき2.935である。これに基づき,有意であるものを+,有意でないものを−と表すと次のようになる。
|
10% |
5% |
1% |
A-B間 |
− |
− |
− |
C-A間 |
+ |
+ |
− |
B-C間 |
+ |
+ |
+ |
【結論】
薬剤AとBとの間には,効果に差があるとは言えない。
薬剤BとCとの間には,有意水準5%と10%において効果に差がある。
薬剤CとAとの間には,有意水準1%,5%と10%において効果に差がある。
問題2:二元配置分散分析
- 一般にデータの変動が「条件の変更」,「条件間の交互作用」または「その他の原因」によるものなのかを判定することができる。この問題では,物質Pの生成量の変化が「酵素の変更」,「pHの変更」,「酵素とpHの交互作用」または「その他の原因」によるものなのかを判定することができる。
- 分散分析表の抜粋を下に示す。
要因 |
自由度 |
F0 |
5%点 |
1%点 |
A |
1 |
6.27 |
5.3177 |
11.259 |
B |
3 |
23.2 |
4.0662 |
7.5910 |
A×B |
3 |
1.78 |
4.0662 |
7.5910 |
e |
8 |
− |
− |
− |
計 |
15 |
− |
− |
− |
【結論】
酵素とpHとの間には,交互作用があるとは言えない。
要因A(酵素)の変動により,有意水準5%で物質Qの生成量が変化すると言える。
要因B(pH)の変動により,有意水準1%と5%で物質Qの生成量が変化すると言える。
問題3:ロジスティック分析
ロジスティック分析では,ある要因が生存率に影響を及ぼしたかどうかを判定することができる。この問題においては次のことが言える。
- 因子ICとFAでは,PR>CHI-SQUARE(P値)が0.05より大きいため,それぞれの相対危険度は有意とは言えない。
- 因子 性別,年齢とIAでは,P値が0.05未満であるので,それぞれの相対危険度は有意である。すなわち,男性に対する女性の相対危険度は3.810,ある年齢に対する1年後の相対危険度は1.201,
IAの相対危険度は0.467であるから,女性または高齢であるほど予後は悪く,IAは予後を改善すると言える。
|